【後片付けも簡単に!】手づかみ食べの役割とおすすめ離乳食レシピ&アプリ

生後半年頃から始めることが多い離乳食。授乳もある中で、子供の離乳食を準備していくのは本当に大変ですよね。生後9ヶ月頃になると離乳食後期となり、手づかみ食べをする子供も増えてきます。子供の成長は嬉しいことですが、離乳食の準備や片づけで目も回りそうになるくらい忙しく感じることもあるかもしれません。

この時期を乗り切るために、ごく簡単な手づかみ食べの離乳食レシピなどを調べてみました。メニューやレシピを探している方だけではなく、手づかみ食べそのものに悩んでいる方もぜひ読んでみてください。

この記事でわかること
・手づかみ食べの意義・役割
・食べこぼし対策
・手づかみ食べ用おすすめレシピとアプリ

読むのに必要な時間は約 5 分です。

1.離乳食の手づかみ食べはいつから?

生後半年頃から始めてきた離乳食。7,8ヶ月ごろから1日2回食となり、9~11ヶ月ごろになると1日3回食へと進んでいきます。3回食の時期にもなると、歯茎でつぶせる、バナナくらいの柔らかさのものなら食べられるようになります。食材の制限もかなり減り、味覚も発達してくる時期なので、いろんな食材を経験できるようになります。

そんな3回食が始まる9~11ヶ月辺りから始まってくるのが「手づかみ食べ」です。

手づかみ食べの時期は、前歯が生えて齧り取って一口量を覚えていく時期でもあります。バナナくらいの柔らかさで、一口ではなく少し大きめに作った離乳食を与えて齧り取って咀嚼する練習をさせましょう。

咀嚼は口腔機能の発達を促します。幼児期の成長において、口腔機能の発達は発語などの機能面だけでなく精神面においても重要な意味があります。

 

2.離乳食の手づかみ食べの役割

子供の手づかみ食べを、行儀が悪いし汚れるから、とあまり良いものとして捉えられない方もいらっしゃるかもしれません。大人が何かを軽くつまんで食べるのとは違い、子供の手づかみ食べは動き一つ一つが全力で、食べているのか遊んでいるのか分からないような場合もあります。

実は、この時期の子供の手づかみ食べは、食事と同時に脳のトレーニングでもあるのです。

「手づかみ食べ」は、食べ物を目で確かめて、手指でつかんで、口まで運び口に入れるという目と手と口の協調運動であり、摂食機能の発達の上で重要な役割を担う。
(「授乳・離乳の支援ガイド」47頁より引用 厚生労働省 2007/3)

引用元:https://www.mhlw.go.jp/

この協調運動は、手づかみ食べをさせることで上達していきます。食器を使った食事は手づかみ食べより難易度の高い協調運動となります。一見遠回りにも思えますが、手づかみ食べをさせることこそが、食器で食事できるようになるための近道なのです。

この時期の子供に汚れや行儀の悪さを注意しても理解してもらえません。手づかみ食べは、食べ物に手を伸ばしたいという子供の欲求の現れでもあり、それ自体が成長の証です。食事を美味しい、楽しいものと感じてもらうことで、次のステップへと繋がっていきます。

子供と早く快適な食事をしたいと考える方は、この時期に子供が積極的に手づかみ食べをできるようなメニューや環境を準備して、子供の成長を待ちましょう。

 

3.離乳食後期の食べこぼし対策

手づかみ食べが子供の成長に必要なステップなのだとはいえ、食後の後片付けは大変です。ただ、汚さないようにするのはもっと難しい話なので、より簡単に後片付けする方法を探しました。

① 子供が食べるのに使う机の上に濡れて困るものは置かない
手づかみ食べの時期は勢いよく手を伸ばしてくることがあります。
スープなど汁気の多いものは、子供から離れた場所に置き、親が介助して食べさせるようにしましょう。

② 床に新聞紙やレジャーシートを敷く
食事を行う部屋は、フローリングやウレタンマットの敷いてある部屋を選びましょう。汚れが詰まってしまう可能性のある絨毯や畳の上では食べさせない方が無難です。
100均ショップなどで購入できるレジャーシートやシャワーカーテンなどを使うと、汚れが下まで染み込まずに、拭いたり水洗いできるので片付けが簡単です。

③ 汚れてもいい服を着る
服が汚れるのは必至です。食事専用の服を用意するのが良いでしょう。
撥水加工してある長袖のスモックや、大きなポケットのついた食事エプロンも合わせて使うと、服の汚れを気にする回数がぐんと減ります。

④ 汚れは食後すぐ処理する
粘着クリーナーやハンディクリーナーといった簡単に掃除できるアイテムがあると、食後に軽く掃除できるので、その都度汚れをリセットできます。

ネットなどでも色々なテクニックが紹介されています。それぞれの家庭や子供に合ったテクニックを取り入れ工夫していきましょう。

 

4.手づかみ食べしやすい離乳食レシピとアプリ

厚生労働省の平成27年度乳幼児栄養調査結果において、離乳食期(0~2歳)の子供の保護者のうち33.5%の人が「離乳食を作ることが負担、面倒」と答えています。小さい子供がいるだけで何かと手がかかるのに、それに加えて離乳食まで準備しないといけないのは本当に大変ですよね。

今回はできるだけ簡単で応用が効き、かつ手づかみ食べのしやすいレシピと、離乳食作りに役立ちそうなアプリを探してみました。

(離乳食レシピ〉
① お焼き

 

出典:https://community.wakodo.co.jp/

(1) 柔らかく炊いたご飯か茹でて潰したじゃがいもを用意する
(2) シラスや茹でてみじん切りにした青菜などと、片栗粉などのつなぎを適量加えて混ぜる
(3) せんべい状またはスティック状に成形して油を引いたフライパンで焼く

混ぜ合わせるものとして、月齢に合わせたベビーフードを使うと、簡単に食材のバリエーションが広がるのでおすすめです。
少し多めに作って(2)の状態で冷凍しておくと便利です。

 

② 食パンとディップソース

 

出典:https://www.pasconet.co.jp/

(1) 食パンの耳を切り落とし、スティック状に切る。
(2) さつまいもやじゃがいもを茹でて潰したり、りんごをすりおろしたものを火にかけて水溶き片栗粉でとろみを付けてディップソースにする。

パンは軽くトーストしてもOKです。一度作ったソースは冷凍保存できます。じゃがいもで作る場合は、パウダータイプなどのベビーフードを混ぜ合わせるとソースのバリエーションが増えます。

 

③ つくね

 

出典:https://community.wakodo.co.jp/

(1)鶏ひき肉や水切りした豆腐をこね、パン粉や片栗粉、卵などをつなぎにして小判型、団子型に成形する。
(2)小判型に成形した場合はフライパンに油を引いて焼き、団子型に成形した場合は沸騰させたお湯で茹でる。

パウダータイプのベビーフードをソースにしたり、水溶き片栗粉でとろみを付けたカツオ出汁などをかけてみたりすると食が進むかもしれません。

使う油をバターにしたり、鶏ひき肉だけ、豆腐だけ、鶏ひき肉豆腐両方、野菜やベビーフードを加えてみたりするなども、かなり応用が効きます。

鶏ひき肉だけのつくねは問題ないのですが、豆腐を使ったつくねは冷凍すると食感が変わってしまうので、少し注意が必要です。

 

④具入りオムレツ

 

出典:https://community.wakodo.co.jp/

(1)卵をとき、茹でたじゃがいもや柔らかいご飯と混ぜ合わせる。
(2)フライパンに油を引いて焼く。

9~11ヶ月の子供の離乳食の場合は、一回あたりの全卵の使用目安量は1/2個なので、卵一個で作る場合は半分に取り分けてから食べさせるようにしましょう。

(1)に湯通ししたシラスやパウチタイプのベビーフードなどを加えると色々なバリエーションで作れます。

※冷凍保存した離乳食は一週間を目安に使い切りましょう。
離乳食を全部手作りするとかなり大変なので、疲れているときや大変な時は適度にベビーフードを組み合わせたり取り入れたりして頑張りすぎないように気をつけましょう。
 
 

出典:https://www.kewpie.co.jp/

和光堂やキューピーなどのベビーフード会社からは、月齢に合わせた使用可能食材の一覧サイトや、ベビーフードを組み合わせたレシピサイトなどが開設されていますし、Pascoからはパンを使った離乳食サイトが提供されています。


出典:https://www.pasconet.co.jp/

ちなみに、今回のレシピ①③④の写真は和光堂の『わこちゃんカフェ』、②の画像はPascoの『手早く作れるアレンジレシピ パンの離乳食』から引用しています。特にわこちゃんカフェのレシピは、種類も豊富で写真もきれいなので、見ているだけでも気分転換になりますよ。レシピを探している方はぜひ一度覗いてみてください。


出典:https://community.wakodo.co.jp/

 

〈おすすめ離乳食レシピアプリ〉

離乳食のレシピを月齢に合わせて検索できるアプリもあります。材料はあるのにメニューが思い浮かばないときなどに活用してみてください。

・手作り離乳食

 

出典:https://itunes.apple.com/

成長ステップやスケジュール毎に記録できるアプリ。月齢に合わせたレシピ、食材からのレシピ検索ができます。気に入ったレシピはアプリ内で保存可能です。離乳食期の子供を持つ親に向けたコラムも読めます。

App Store:https://itunes.apple.com/

GooglePlay:https://play.google.com/

・きほんの離乳食 管理栄養士が監修のレシピ&基本情報

出典:https://itunes.apple.com/

生協パルシステムが運営している公式アプリで、月齢に合わせたレシピ、食材からのレシピ検索ができます。気に入ったレシピはアプリ内で保存可能です。アプリ内には、離乳食の進め方や基本、Q&Aなど役立つ情報も多く掲載されています。

App Store:https://itunes.apple.com/

GooglePlay:
https://play.google.com/

 

5.まとめ

手づかみ食べをする時期の子供がいると、準備も片づけも必要なので大変ですよね。使用可能な食材に硬さなど気をつけないことも多く、初めて使う食材はアレルギーの心配がありますし、それだけでも気疲れしてしまうほどです。疲れた時、大変な時は簡単なメニューでも大丈夫。子供はまだミルクや母乳でも栄養が補給できる時期です。

親が一生懸命に離乳食の準備をしても、積極的に手づかみ食べする子もいれば、しない子もいます。子供にあった離乳食を模索する日々が続くかもしれませんが、気負わず、無理せず、親も子も笑顔で食卓を囲める日が多くなればいいですね。

ライター:中尾