今回「mama corde」では、小学生のお子さんを持つママ211名を対象に、インターネット調査にて2019年4月11日~4月14日の期間、「新生活でお子さんの行動について悩んだ経験についてのアンケート調査」を実施いたしました。
「落ち着きがない」「忘れ物が多い」など、今まで出来ていたのに突然できなくなったというお子さんの行動について多くのママが悩んでいます。
果たしてその悩みはあなただけなのか?
自分の子供だけできないの?もしかしてADHDなの?
まさに今、悩んでいるママが気になる「お子さんの行動で悩んだことがある先輩ママの経験談」が明らかになりました!
1.小学生を持つママの悩み
2.ADHDを心配するママはどのくらいいるか
3.元教師が見たADHDと診断される子の割合
読むのに必要な時間は約 6 分です。
1.小学生ママが悩む新生活
新生活がスタートし、新しい環境に代わる時期。大人でも環境や関わる人の変化になかなか馴染めず、悩むことがあります。小学生ならなおさらだと思います。
もちろん、環境の変化に対応して初日から問題なく過ごす子もいますが、新一年生や低学年の子供たちはどうでしょうか。きっと不安や寂しさみたいなものが知らず知らずのうちに小さな心を押しつぶしているのかもしれません。また、そのようなお子さんを見ているママは心配ですよね。担任の先生から普段の様子を聞かれたりすると余計心配になり、悩んでしまう方もおられるのではないでしょうか。
■小学校に入学してお子様のどのようなことで悩みましたか?
(回答数211名)※複数回答

今回のアンケートでは、「忘れ物が多い」(75回答)が最も多く、次いで「落ち着きがなくなった」(63回答)、「お友達とうまくいかない」(59回答)、「学校生活に馴染めない」(53回答)、「その他」(38回答)、「幼稚園・保育園ではできていたことができなくなった」(10回答)という結果でした。その他には、「宿題が出来ない」「整理整頓ができない」「朝、起きない」などがありました
【忘れ物が多い】


【落ち着きがない】



【お友達とうまくいかない】

昔はあまり聞かなかったADHD(注意欠乏症多動性障害)という言葉。最近ではよく話題になり、「この行動はもしかして…?」とママの心配の種になっているようです。
ADHDの特徴的な行動は、子供の個性として判断されることもあります。必ずしもADHDであるとは限りませんし、医師の判断が必要なところです。しかし、ママからするとインターネットなどに出てくる主な行動と自身の子供を重ねてしまい、心配になってしまうものです。幼稚園や保育園の先生から指摘されたらなおさら心配になってしまいますよね…。
では実際にADHDではないかと心配しているママはどのくらいいるのでしょうか。
2.うちの子はADHDなの?
私たちが子供のころにはほとんど耳にすることのなかった言葉なだけに「神経質にならなくても…」という声もあるかと思います。ですが、自分の子供が「もしかしたら…」という状況になれば心配になると思います。
新生活に悩んだことのあるママはどのくらいADHDを心配しているのでしょうか。
■ADHD(注意欠乏症多動性障害)ではないかと思ったことはありますか?
(回答数211名)

実に30%ものママが「自分の子はADHDではないか」と心配していることがわかりました。実は私の長男も、低学年のころに落ち着きがなく忘れ物も多かったため、ADHDを疑ったひとりです。結局、何も解決しないまま中学生になり、今はもう気にすることはなくなりました。解決はしていませんが、その当時はママ友に相談したり元教師の友達に相談したりと、とても悩んだことを覚えています。
次項では、ADHDを心配したママが誰に相談し、解決したのか、解決しなかったのかを調査しました。
■悩んだ時、誰かに相談しましたか?
回答数66名(ADHDだと思ったことはあるかという質問に対して「いいえ」と答えた回答(145名)を除く)※複数回答

相談相手は「学校の先生」(23回答)が2番目に多い結果となりました。日常をよく知る学校の先生に様子を聞いてみるだけでも何か変わるかもしれません。先生と連携を取ることも大切だと思いますし、たくさんの子供を見ている先生だからわかることもあると思います。まずは先生に頼ってみる方が多いのかもしれませんね。
また、「スクールカウンセラー」と答えた方が9回答と少なく思いました。私の子どもの小学校では、スクールカウンセラーの先生に相談することを進められました。常駐はされていないものの定期的に来られ予約形式で保護者、または直接子供と話す時間を設けてくれました。担任の先生や親にはなかなか話しにくいことも聞いてくれるので子供にとってストレス発散の場になるようでしたよ。実際利用したことのある私は、小学校のスクールカウンセラーに相談はおすすめします。解決するかしないかはわからないですが、何か変わるきっかけになると思います。
では、今回お答えいただいた方々の悩みは解決したのでしょうか?
■悩んでいた事柄は解決しましたか?
回答数66名(ADHDだと思ったことはあるかという質問に対して「いいえ」と答えた回答(145名)を除く)

「継続して悩んでいる」(43%)が一番多い結果にはなったものの、半数以上の方が「解決した」、または「もう気にしていない」など一時的な心配や悩みはあったものの、その後は特に問題なく学校生活を送れているようです。誰かに相談することで何かが変わるのかもしれません。


では、現場である学校での様子をよく知る、教師側の意見はどのようなものでしょうか。
元教師の方にお話を伺うことが出来ました。
3.元教師に聞く!実際にADHDの兆候がある子はどのくらいいる?
上記のアンケート結果をもとに元教師の方にお話を伺いました。
低学年の担任を経験されたAさん。当時は、1学年40名ほどの学校でクラスを持っていたそうです。
編集部:(学年)40名のうち、どのくらいの割合でADHDの兆候がある子がいたのでしょうか。

編集部:実際どのような症状でしたか?

□集中力に欠ける、授業中・集会中に歩き回る
□周りに合わせることが苦手で体育、発表会などほとんど参加できない
□場面の切り替えが苦手で楽しい作業がやめられず注意されて激怒する
□突発的に怒り、物を投げるなど
□気になることがあると解決するまで前に進めない
って感じでした。
編集部:実際、ADHDと診断されたのでしょうか…?

その時は、それが個性なのかADHDの症状なのか判断が難しかったため、「経過観察しましょう」ということになったようです。
編集部:そうなんですね。ということは、その子自身の個性が今までの環境とは異なり過剰に表れたということも考えられるということですか?

編集部:なるほど…。ではお子さんの学校生活に悩んでいるママに伝えたいことはありますか?

編集部:ありがとうございました!
4.まとめ
今回のアンケート結果では、ADHDを心配するママが3人に1人いることがわかりました。もちろん、お子さん本人がしんどい思いやつらい思いをしていることもありますので、身近な大人が観察をしてあげることは大切ですが、ADHDという言葉が独り歩きしているように感じました。
安易に大丈夫だとは言えませんが、ADHDの兆候として見られる症状もその子自身のパーソナリティの可能性があるのだということなんですね。
学校の先生は医療の専門家ではないのでADHDだと断定することはできないと思いますが、たくさんの子供を見ておられるからこそわかることもたくさんあると思います。今はスクールカウンセラーの先生が定期的に巡回される学校もあるようですし、そのような制度を利用してみるのもひとつです。
悩んでいるのはあなただけではありません!
きっとその子なりの解決方法があるはずです。時にはいろいろな方に相談して気持ちを共有することも大切なのではないでしょうか。