【子供に合った眼鏡がほしい!】初めての眼鏡を選ぶチェックポイント

この記事でわかること
・まず病院で診察をうけることが大事
・レンズの特徴、フレームの特徴
・オススメの眼鏡屋さん

 

子供の学校の視力検査の結果が悪くて眼鏡が必要と言われてしまったらどうしますか?昔は眼鏡を掛けると近視が進むとも言われていましたし、子供にとって眼鏡は本当に必要なのでしょうか。必要なのだとしたら、まず病院の眼科と眼鏡屋さんのどちらに行って、どんな眼鏡を買うべきなのでしょうか…。
子供の初めての眼鏡探しって分からないことだらけですよね。ここではお子様に合った眼鏡探しができるようポイントを押さえてひとつずつ解説していきます!

1. 子供の眼鏡を作るまでの流れ

■処方箋は必要?眼科と眼鏡屋さんの違い

子供の視力が悪いことが分かるきっかけは学校の視力検査が多いのではないでしょうか。検査結果の下には眼科の受診を進める文言があるはず。もちろん検査結果をうけて眼鏡屋さんで視力を計測してメガネを作ってもらうことも可能ですが、まずは病院で受診することをおすすめします。

なぜなら、眼鏡屋さんでは基本的に視力を計るだけなので、目の状態まではチェックしてもらえないからです。眼科に行けば、乱視や遠視、仮性近視(調節緊張)かどうかも分かります。仮性近視の段階であれば生活環境の改善や点眼治療、訓練などで回復する場合もあるので、まずは病院できちんとした検査を受けましょう。

■まずはしっかりとした視力検査

以前は、眼鏡をかけると余計に近視が進むと言われることがあり、軽い近視でも眼鏡をかけない方もいらっしゃいました。たしかに思春期に近視が始まって眼鏡をかけ始めると、あっという間に度が進んでいってしまうことがあります。ですが、それは眼鏡のせいではありません。近視には遺伝的要因と環境的要因の両方が関係していると言われています。眼球の成長は思春期頃まで続き、近視も同じく進んでいきます。

各所で研究も行われていますが、残念なことに今の医療技術では近視の進行を確実に止める手段は見つかっていません。見えない状態でピントを無理に合わせようとすると近視の進行が早くなる可能性もあります。まずはしっかりとした視力検査を受けて目の状態を把握し、子供の目に合ったメガネを作る準備を整えましょう。

■予算で店を選ぶ

病院で検査して処方箋をもらってきたら、今度はいよいよ眼鏡を作りに行きましょう。眼科で眼鏡を作れるところもあるのですが、価格が高めだったりデザインが少なかったりするので、気に入る眼鏡が見つからないかもしれません。

今はいろんなお店で子供向けの眼鏡フレームがたくさん出ていますし、安いもので一万円を切るものから数万円までと価格帯にも幅があります。安い眼鏡だと品質も落ちるのではないかと考えがちですが、低価格帯の眼鏡屋さんでも、保証がつくほど品質の確かな商品が売られています。

眼鏡は今後長い時間を共にしていく目の相棒とも言えるものです。決めた予算に合ったお店で、子供と一緒に素敵な眼鏡を探しましょう。

■保証の充実度で店を選ぶ

初めての眼鏡選びでは、価格も大事なのですが保証も大事!というのも、学校は親が思っている以上にアクシデントが起こる場所。子供本人が眼鏡を乱暴に扱って壊す場合もあるかもしれませんが、学校生活を送っていると人や物にぶつかったり、転んだりして眼鏡が壊れてしまう、なんてこともよくある話なのです。

かく言う筆者も子供の頃から眼鏡をかける一人なのですが、お昼休みに体育館で遊んでいたときに他の子が遊んでいたボールが飛んできて、眼鏡が壊れたことがあります……

最近の大手の眼鏡屋さんでは、子供の眼鏡にきちんとした保証がつくお店が多くなっているようです。その内容も期間内であればレンズ交換が無償だったり、フレームを壊しても交換してくれたりと充実していて本当に助かりますね。保証の内容や保証される期間はお店によって異なります。ですので、眼鏡を作る際にはどんなお店でどんな保証が付くのかしっかり下調べをした上で購入しましょう。

2. 眼鏡の選び方

■レンズについて(種類)

メガネのレンズを作るには、素材、レンズ設計と、オプションでレンズのコーティング剤を選ばなくはいけません。それぞれの選択肢にそれぞれの特徴があります。

①素材

ガラスレンズとプラスチックレンズの2種類あります。1970年代まではガラスレンズが主流でしたが、今はプラスチックレンズがシェアの95%を占めています。

ガラスレンズの特徴は、傷がつきにくく耐久年数が長いということと熱に強いこと、そして、強度近視の場合にはプラスチックレンズより薄く仕上がることが挙げられます。ただ、割れやすく重いので小さなお子様が使うには扱いが難しいかもしれません。

一方のプラスチックレンズは、技術の進歩が進んで昔よりずっと傷に強く薄くなっています。軽いこと、着色しやすいことも長所です。ただ、プラスチックなので経年劣化してしまいます。5年ほどの使用で黄色く変色し、変色したレンズは透明度が落ちて視界が暗くなり衝撃に対する耐久性なども落ちます。高温にも弱く、眼鏡を掛けたままドライヤーを掛けたりBBQなどで火の近くに寄ったりするとヒビが入る可能性もありますので、扱いには要注意です。

②レンズ設計

レンズ設計には、球面レンズ、非球面レンズ、両面非球面の3つがあります。
非球面レンズは球面レンズより歪みが少ないレンズで、カメラなどで使われる場合に球面レンズで大きな問題となっていた収差をより小さくするために開発されたレンズです。簡単に説明すると、球面レンズではレンズ外側から入ってくる光とレンズ中央から入ってくる光の焦点にずれが生じていた(収差)のですが、そうした焦点のずれをなくすよう計算して作られたのが非球面レンズです。

この設計の違いは薄さにも現れます。度が進むとレンズは厚くなりがちなのですが、非球面にするとレンズが薄く仕上がります。乱視の強い方は、両面非球面レンズを勧められることもあります。このレンズは非球面レンズよりも更に収差を抑えたとても薄く仕上がるレンズです。

度が進んだ近視の方は非球面レンズを、乱視の強い方は両面非球面レンズを選ぶと良いでしょう。ただ、弱度の近視だとレンズの厚みの差の違いは0.2mmほどに収まり、球面レンズと非球面レンズの収差による見え方のずれも殆どありません。球面レンズですと非球面に比べて安く仕上がることもありますので、弱度の近視の場合は敢えて球面レンズを選択するのも良いと思います。

③コーティング剤

レンズを守るコーティング剤はとても大事です。その種類は、埃がつきにくいもの、曇りにくくするもの、汚れや傷を防ぐもの、衝撃から守るもの、紫外線をカットするものと多岐にわたり、初めての場合はどのコーティングを選ぶべきか戸惑ってしまうかもしれません。

コーティングの種類によってお値段が変わるのですが、子供が使う眼鏡の場合は、衝撃や傷からレンズを守るコーティングは選んだほうが良いでしょう。
また、習い事や部活動などで屋外スポーツの機会が多いお子様には紫外線カットのコーティングも付けることをおすすめします。

■フレームについて(形と素材)

眼鏡のフレームは、かけた子供の印象に直結する重要な部分です。いろいろな形、素材があります。

【フレームの形】

フレームの形として人気があるものに、スクエア、オーバル、バレル、ウェリントンなどが挙げられます。特徴を以下にまとめます。

〈スクエアタイプ〉
横長の長方形です。キリッとした印象を与えます。

〈オーバルタイプ〉
楕円形で卵のような形です。顔なじみが良く強く主張しません。

〈バレルタイプ〉
上下のラインに丸みを帯びた横長の長方形です。
スクエアとオーバルの両方の特徴を持っていて女性に人気の形です。

〈ウェリントンタイプ〉
底辺が短い台形で丸みを帯びた形です。クラシックな印象を与えます。

 

ほかにも縁無しや、上だけフレームのついたハーフリム、丸型のラウンドなどいろいろな種類があります。

【素材】

子供向けの商品には、大きく分けて金属素材と樹脂素材の2種類があります。

 

〈金属素材〉
チタンや形状記憶合金などが使われています。これらは金属の中でも汗などで腐食しにくく柔らかいのが特徴です。形状記憶合金の場合は大きく歪んでもすぐに元の形に戻る性質があります。樹脂に比べて耐久性に優れています。ただ、稀に金属アレルギーが出てしまう場合があります。

〈樹脂〉
樹脂の中でも弾力性、復元性にとんだ柔らかいものが使われています。
柔軟性にすぐれたものが多いのも特徴です。汗による腐食は殆どありません。カラーバリエーションに富んでいます。デメリットとしては、紫外線に弱く経年劣化してしまう点、衝撃に弱い点が挙げられます。

フレームの形と素材で見た目が大きく変わります。はじめて眼鏡を選ぶ場合はいろいろ試してみて、納得のいく眼鏡を探しましょう。

■スポーツ対応の眼鏡(バンド)

習い事や部活でスポーツをする子供向けの眼鏡もあります。バンドで固定するゴーグルタイプのスポーツメガネや、ズレにくいフレームを使った眼鏡、フレームタイプの眼鏡でありながら別売りのバンドを取り付けてゴーグルに変える商品などもあるようです。

いずれもフレームは汗などによる腐食が起きにくい樹脂製で、レンズは衝撃に強い丈夫なものが使われています。サッカーやバスケットなど激しい接触があるスポーツには頑丈なゴーグルタイプがオススメですが、競技によっては使用が認められていない場合もあるようです。公式試合等で使用したい場合は、どのタイプのスポーツメガネの使用が認められているのかを各都道府県のスポーツ協会などに確認してから購入しましょう。

3.おすすめの大手チェーン眼鏡屋

眼鏡選びについていろいろ説明してきましたが、ここでは子供用眼鏡のページを設けている大手チェーン眼鏡屋さんをいくつか紹介していきます。会社名の下に子供用眼鏡の解説ページのリンクを貼っていますので、覗いてみてくださいね。

【眼鏡市場】

公式サイト:https://www.meganeichiba.jp/lp/kids/

子供向けのページで眼鏡選びに必要な情報がきちんとまとめられています。子供向け(中学生3年生まで)の保障も充実しており、特に破損に関しては、一回限りとなりますが、3ヶ月以内の破損だと無償で交換でき、4ヶ月~1年以内の破損だと半額で交換できるなど手厚い保証が魅力です。

【パリミキ/メガネの三城】

公式サイト:http://kids-megane.jp/

子供向けフレームが充実しています。商品説明以外にも選び方に関する情報が別ページに記載されていて参考になります。中学生以下の場合には充実した破損保証があり、更に、眼科の処方箋があれば、一回限りですが購入後一年間以内の度数進行によるレンズ交換を無償で行ってくれます。

【JINS】

公式サイト:https://www.jins.com/jp/st/kids/

安くておしゃれなフレームが多いお店です。子供向け商品はXS~Lの4サイズが展開されているので、成長段階に合ったサイズを選べるのが魅力です。いつも使用する眼鏡としてだけではなく、何かあったとき用のスペアの眼鏡として購入するのもオススメです。
子供専用の保証はありませんが、受け渡し日から6ヶ月以内に日常使用のうちで問題が発生した場合にはフレーム・レンズ合わせて2回まで保証してくれます。

【和真】

公式サイト:https://www.washin-optical.co.jp/

上記に挙げた三社と比べると大きい会社ではないのですが、とても分かりやすい子供用眼鏡の解説サイトが設けられています。他のお店で買う場合でも、買いに行く前にここのサイトを見ておくとかなり参考になるのではないでしょうか。
子供向け保証には18歳まで加入でき、度数保証のレンズ交換は一年以内で同種レンズなら回数制限がないのも大きな魅力です。

4.まとめ

ここまで眼鏡を選ぶポイントをまとめてきましたが、選ばないといけないことが意外に多くて大変だと思われたかもしれません。ですが、視力が回復する医療技術が確立されていない今、眼鏡は視力の下がった子供が健やかに成長していく上での必需品です。機能面でも見た目でもお子様に合った眼鏡が見つかるといいですね。