【妊娠中の頭痛なんとかしたい!】我慢しないといけないの?原因と対処法

妊娠中は色んな身体の不調が起こるもの。頭痛は多くの人が悩まされる症状の1つです。頭が痛いとなにをするにも辛いですし、気持ちも滅入ってしまいます。けど、薬を飲んだら赤ちゃんに影響が出てしまうのではないか心配…、と悩んでしまいますよね。

今回はそんな厄介な頭痛の原因や対処法をまとめています!

この記事でわかること
・妊娠中の頭痛がどうして起こるのか
・薬は飲んでいいのかどうか
・日常から頭痛対策!

読むのに必要な時間は約 4 分です。

 

1. 妊娠中の頭痛の原因は?


妊娠中に頭痛を起こす人はたくさんいます。正体不明の頭痛が連日続くのは、とてもストレスになりますよね。人に不調の説明をするのにも、理由を付け加えると理解してもらいやすい時があります。まずは頭痛の原因を探ってみましょう!

■ホルモンバランスの変化

妊娠初期に多い原因です。初期はまだ妊娠状態が安定していないので、ホルモンバランスや自律神経が乱れています。つわり中にも頭痛は起きやすく、安定期に入るまでは続くことが多いです。

ホルモンバランスは頭痛以外にも様々な不調の原因になります。自律神経の乱れも相まって気分が落ち込み、不眠がちになってさらに頭痛を呼ぶことも。

■鉄欠乏性貧血

妊娠中の身体は仕事がいっぱい。自分の身体だけでなく、赤ちゃんの分も働くので、血液量が増加しています。しかし、赤血球やヘモグロビンなどの血球成分の数は変わらないので、血液が薄くなっているんです。
身体は取り入れた酸素を全身に分配して稼働していますが、酸素の運び手である血球成分が不足しているので、頭痛やめまいが起こったり、少し動いただけで動悸や息切れが起きたりするのです。
後期になるほど血が必要になり薄くなるので酷くなる人も多いようです。

これだけ聞いても、知らない間に妊婦さんの身体は無茶して頑張ってるんだなあと感じますよね。

■妊娠高血圧症候群の可能性

これは特に気をつけないといけない原因です。これは血圧の急激な上昇により血管が膨張し、偏頭痛や倦怠感、めまいなどを引き起こします。

しかし、基本的に妊婦健診にきちんと通っていれば、血液検査や尿検査などで妊娠高血圧症候群には兆候がある段階から気付けます。なので、頭痛症状が出るまで病状を把握できていないという状態はほぼないと考えて構いません。
血圧や蛋白数値に不安がある、気をつけるように言われている人は覚えておいた方がいい、程度の認識で大丈夫でしょう。

妊娠高血圧症候群での頭痛は、一緒に浮腫みが出ることが多いので、注意を受けている人や、急激に浮腫みと頭痛が酷くなった場合は、きちんと医師に相談しておきましょう。

2. 妊娠初期に起こりやすい頭痛の種類


妊娠初期に起こりやすい頭痛は大きく2分することができます。
血管が広がることで起きる「偏頭痛」と、血管が縮まることで起きる「緊張型頭痛」です。この2つはそもそも頭痛を引き起こしている原因が真逆なので、もちろん対処が違います。逆に言えば、対処を間違えると悪化することもあるということなので、それぞれの頭痛の判断方法・対処方法を把握しておきましょう!

【偏頭痛】
痛む場所がこめかみや目の周りで、ズキズキとした痛みです。
セロトニンやエストロゲンと言ったホルモンの影響で起こることが多く、血管が膨張し、血液量が増えていることで頭痛を発症します。
痛みを抑えるには血管を収縮させる必要があるので、対処法は「冷やす」こと。
動くと血液の流れが強くなって痛みを酷くするので、安静にしておきましょう。
光や音などの外部からの刺激も痛みを強くする原因の1つ。
静かで照明を暗く出来る環境で、頭を冷やして痛みが治まるまで安静に休むのがベストです。

血管の収縮にはカフェインも有効ですが、妊娠中の摂取はあまりオススメできません。
どうしても、という場合はリラックスの意味も込めて、せめてカップに一杯程度にしておきましょう。

【緊張型頭痛】
後頭部から首回りなどがずうんとした、重たい痛み。また、全体が締め付けられるように感じることもあります。身体に気だるさも同時に見られます。
血管が収縮し、脳に届く血液量が減少することで、脳に届く酸素量が減ってしまいます。そのせいで、脳内の筋肉が固まって頭痛が起こってしまうんです。脳が凝って酸欠になっている状態ですね。

緊張型頭痛の場合は血管を拡げて血流を良くすることが解決策。なので、偏頭痛とは逆に「温める」必要があります。痛い部分や首、肩などを温めると効果があります。
また、軽い上半身のストレッチを取り入れると、血流が良くなることで痛みを緩和させることが出来ます。
身体が重くなるので姿勢が悪くなってしまいがちですが、姿勢が悪いと首回りなどの筋肉が緊張して悪化させてしまいます。
可能な限り姿勢を正すよう心掛けてみましょう!

3. 妊娠初期の頭痛には薬が服用できる?


市販の薬は基本的にオススメできません。市販薬の注意書きにも、妊娠中の服用は控えるよう書かれていることがほとんどで、つまりこれは安全を保障できない、と言うことです。
頭痛の最中は、早く痛みを治めたい!と家にある薬を飲みたくなってしまう気持ちもわかります。しかし、飲んだ後に不安になったり、後悔したりすると、そのストレスがまた頭痛の種になることも。なにより赤ちゃんにとって良くないですよね。

また、検診の際などに頭痛について相談しておけば、ほとんどの病院で、比較的安全な薬を処方してくれます。
痛みが酷かったり、休める時間がないような時は、処方された薬で乗り切りましょう。

但し、飲み過ぎはクセになる可能性もあります。市販の薬より効きがゆっくりで優しいタイプの薬が処方されることが多いので、普段の感覚でいると効きが遅いと苛立ってしまうかもしれませんが、処方してもらう時に一日何錠までなのか、時間は何時間置きかをきちんと確認し、用法用量を守るようにしましょう。

4. 日常でできる頭痛対策

■頭痛に効くツボ

【完骨】
耳の後ろにある骨の下側の終わりから、指一本分程上にあるツボ。痛みを緩和してくれます。上に向かって押し込むようにしてみてください。

【瞳子りょう】
目の外側の端から耳に向かって指一本分程外にある窪みが瞳子りょうと言われるツボです。疲れ目にも効果あり。押す力は弱めで構いません。

【合谷】
合谷は手にあるので、出先でも気にせず押すことができますし、頭痛以外にも効果のある便利なツボです。親指と人差し指の付け根の間にあります。

【百会】
頭のてっぺん、ちょうど真ん中ぐらいに、少し凹んだ場所が百会。心地よい程度の力で3分ほど押してみてください。

この他にも、頭痛に効くツボはいくつかあります。動画で紹介されているものもあるので、イマイチ場所がわからない場合はオススメです。
難しい、よくわからない、という時はとりあえず頭のツボである足の親指の腹を揉んでおきましょう。

偏頭痛の場合、ツボを押すことで血流が良くなってしまう場合があるので、あまりオススメできません。特に首回りや頭周辺のツボはやめておきましょう。

■食事

頭痛を誘発する成分に「チラミン」というものがあります。チョコレートやココア、チーズやピーナッツ、柑橘類などに含まれています。もちろん、この全てを食べてはいけない!というわけではありませんが、頭痛がしている時には避ける、食べ過ぎないことを意識してみてください。
また、マグネシウムは頭痛に有効な栄養素。豆腐や納豆などの大豆製品や、ワカメやひじきなどの海藻類やゴマなどに多く含まれており、比較的摂取しやすいので、進んで取り入れてみてください!

■気分転換

頭痛と心の動きは連動しています。ストレスが原因で頭痛が起こることもあります。
妊娠中は精神的に不安定になることが多く、塞ぎ込んでしまうと悪循環に陥ります。
自分の好きな音楽を聴いたり、ゆったりする時間を持つようにしましょう。
1人で溜め込まずに、辛い時は人に頼るようにしましょう。妊娠中の身体の不調は、頑張っている証拠です。堂々と休んで大丈夫!

5.まとめ

妊娠中の身体は寝ていようと起きていようと、常にとんでもなく働いています。10ヶ月で自分と同じく生きている人間をつくるという突貫工事。本当に毎日を過ごしているだけで重労働なわけですから、せめて他の不調に比べればまだ対処法のある頭痛に関しては、我慢して抱え込まないでいてほしいなと思います。

この記事がお母さんのストレスを和らげて、赤ちゃんが心地よく過ごせる日々の助けに少しでもなれればなによりです。

ライター名 本間